新型コロナウィルス抗原検査に関して

新型コロナウィルス(SARS/COVID19)の流行が、沖縄では続いています。高齢者や成人が多いのですが、小児にも感染者がいます。
定期的に感染症の検査態勢の見直しをするのですが、新型コロナウィルスの感染がなくなっていない現状を考慮して、当院は新型コロナウィルス検査(抗原検査;迅速キット)を開始することとしました。
当院はこれまで新型コロナウィルスの検査は実施してきませんでした。
最大の理由として、新型コロナウィルス感染の流行初期の時期に「外来対応医療機関」(いわゆる「発熱外来」)として申請をする場合にはいろいろと条件があったのですが、「患者さんの動線を時間的・空間的に分離する」ことがビル4階にある当院はできなかった(「動線を空間的に分離」とは、感染症疑いの患者さんとそうではない患者さんとを、診察する場所や入口・出口を別にする、ということですし、「動線を時間的に分離」とは、感染症疑いの患者さんとそうではない患者さんを、時間帯を別にして診察する、ということですが、エレベータを2階・3階のクリニックと共用しているので、それが不可能)ので、「発熱外来」としての申請はしませんでした。
昨年4月からは。「発熱外来」の制度がなくなり、新型コロナウィルスの検査も、申請する必要はなくなりました。
検査をしてあるいは初見から診断して、薬もあるしはっきりとした完治の目安があるインフルエンザや溶連菌は診断する価値が最も高いと思われますし、迅速キットはあるものの陽性率が低くて使い物にならないし完治の目安があまり厳密ではない(「咳が落ち着いたら」など)が薬があるマイコプラズマ感染症や百日咳は「薬がある」という点では、その次に診断する価値が高いと思われます。
特にこれという特効薬もない新型コロナウィルスの検査に、意義があるとすれば、隔離をする(症状出現日が0で5日まで隔離)ことにより周りへの感染拡大を防ぐ、という点になりますし、検査をして陽性であれば、薬はないのですがはっきりとした完治の目安がある、という意味ではアデノウィルス感染症(解熱してから丸2日間は休む)と同様です。
少なくとも、検査をして陽性であっても、薬もはっきりとした完治の目安がないRSウィルス(RSV)やヒトメタニューモウィルス(hMPV)、胃腸炎のウィルスのロタや、アデノ、ノロよりは、検査をする意義はあると思われます。
ですから、このようなウィルスの検査は当院では基本的にはしません。
今も、昔の「発熱外来」の方式(まず検査をして症状の問診のみで、診察なしで「診断」して投薬する)を続けているクリニックがありますが、当院はまず診察をして必要であれば検査をする、という方針に変わりはありません。
当院では、まず診察をしてその初見からあるいは周辺での流行状況を踏まえて、新型コロナウィルス感染症の可能性があると判断した場合のみ、検査をします。

2025年8月6日